出雲について

Vol.13 スサノオが眠る須佐神社へ ― 樹齢1300年の大杉に出会う

須佐神社は、日本で有名な神様の一人、素戔嗚尊をお祀りしている神社です。霊験あらたかなパワースポットとしても知られています。森に囲まれた境内からは、神秘的な雰囲気が漂っています。

この神社は、古代の伝説によれば、神・素戔嗚尊ノミコトが永遠に過ごす場所として選び、自然と一体化した地にあります。素戔嗚尊の霊は、この神社が立つ谷全体に宿っていると信じられています。素戔嗚尊は出雲大社でも祀られていますが、須佐神社こそが彼の本当の神社と長く考えられてきました。神話によると、素戔嗚尊は八岐大蛇という八つの頭を持つ蛇の妖怪を退治し、その尾から奇跡の剣を見つけました。そして、稲田姫を妻に迎え、宮殿を建てる場所を探し始めました。谷にたどり着いた素戔嗚尊は、稲田姫に「ここは心が安らぎ、清々しい場所だ。私の名を付けて、ここに住もう」と言いました。

歴史的な記録によると、須佐神社はもともと近くの丘の上にありましたが、現在の場所に移され、何世紀にもわたって何度も再建や改修が行われてきました。神社は須佐川に沿って配置されており、川が境界を示しています。かつては、貴賓専用の黒漆塗りの儀式用の橋が川に架かっていました。神の住まいとされる本殿に加えて、境内にはいくつかの小さな社殿や他の建物があります。本殿の向かいには、少し離れた場所に天照大神を祀る社があります。天照大神は須佐之男命の姉にあたります。

神社の入口

須佐神社を訪れる人は、まず随神門を通ります。これは小さな屋根付きの木製の門で、金色や鮮やかな色で彩られた一対の狛犬が守っています。その後、道は両側にある小さな社殿の間を通り、本殿の前にある拝殿に至ります。ここで祈りやお供えをするのが一般的です。この様式で建てられた多くの神社と同様に、拝殿から本殿へと続く長い屋根付きの階段がありますが、これは神職のみが上ることが許されています。他の人々は本殿を横から見ることになります。

神社の敷地は木々が生い茂っており、本殿の両側には狭い小道しかありません。そのため、12メートルの高さを誇る本殿が突然目の前に現れると驚かされます。狭い空間の中で首を伸ばして全体を見上げると、その迫力が一層増します。1500年代には、同じデザインで高さが2倍の本殿が建てられていましたが、現在の建物は19世紀に建てられたものです。

大社造りの様式で建てられた本殿

本殿は、出雲大社をモデルにした大社造りの様式で、高い木製の柱の上に建てられています。無塗装の杉材で作られ、屋根は杉のこけら板で覆われています。屋根の上には「鰹木」と「千木」と呼ばれる神社特有の装飾が施されています。鰹木は水平に置かれた円筒形の木材で、千木は屋根の端からV字型に立ち上がる交差した木材です。本殿は美しい杉板の柵で囲まれており、各側面に小さな門がありますが、訪問者は中に入ることはできません。神道の信仰によれば、内側の区域は人間の目から隠されており、神々を私たちの不完全さから守るためとされています。

本殿の後ろには「大杉さん」と呼ばれる巨大な杉の木があります。直径は2メートル以上、高さは30メートルを超え、この地域で最も高い杉の木です。歴史的な記録によれば、樹齢は1300年以上とされ、古代からの尊い生き物とされています。ねじれた根が地面を這い、多くの参拝者がその根に触れたり、木の精霊にお供えをしたりしています。

須佐神社の七不思議

須佐神社は「七不思議」で知られています。その中には、遠くの海とつながっていると信じられていた塩水を生み出す井戸「塩井」があります。他にも、影を落とさない桜「影なし桜」や、雄と雌の両方の性を持つとされる松「相生の松」があります。穴の開いた落ち葉は、稲田姫が出産後に胎盤を包んだとされる樫の葉と松の針で結ばれた樫と松の木の不思議を思い起こさせます。近くの田んぼにある石の中の草で満たされた穴「天壺」は、触れると洪水を引き起こすと言われていました。神の馬とされる「神馬」は、白くなることで災害を予言すると信じられていました。最後の不思議は、須佐川を挟んだ山の斜面に現れる白い斑点「星なめら」です。この白い斑点の数は、収穫の良し悪しを予言するとされています。