出雲について

Vol.1 神々の国、出雲大社を歩く旅

神社では、つい間違いをしてしまうことがあります。たとえば、ぼんやりと鳥居の真ん中を歩いてしまうと、神道の神々に対する無礼になってしまいます。私も出雲大社でこの失敗をしてしまいました。しかも、着物を着ていたので、なおさら恥ずかしかったです。

神道の神話によると、日本各地の神々は晩秋になると毎年出雲へ集まると言われています。そのため、この神社の入り口はまさに神々でたいへん賑わうことになるのです。

「出雲」とはどういう意味?

「出雲」という名前の漢字は文字通り「雲の出づるところ」という意味で、目に見える世界と見えない世界が溶け合うような情景を思い起こさせます。実際、この地を歩くと、よく整備された都市公園から、地上の生き物と神話の生き物が共存する太古の森まで、さまざまな印象を受けることでしょう。

大都市の有名な神社ほど名が知られているわけではありませんが、出雲大社はより原初的な雰囲気を持っています。ここを訪れれば、京都や奈良の観光客の人混みから離れ、日本の古代文化と神話に触れることができます。どうやら神々も同じ考えのようです!

出雲大社に足を踏み入れたとき、まず目に留まるのは自然の風景と大きな門でしょう。

この門は巨大な銅製の建造物で、多くの神社に見られる朱色ではなく、深い森の緑色をしています。境内の建物も、檜の自然な木の色をそのまま生かした落ち着いた色合いです。全体として、周囲の森の木々と調和した景観が広がります。

門をくぐると、境内を通るコンクリートの遊歩道が続きます。松の木の中には門よりも高くそびえるものもあり、長く繊細な針葉が光や音をやわらかく拡散し、訪れる人を静寂の繭のように包み込みます。神道では木は神聖な存在であり、特定の木を伐ることは不運を招くとされています。この場所は現代の都市公園のように整然と整備されている一方で、そこに立つ木々は、長い歴史と敬意を受け継いできたことを感じさせます。

私が本物の着物を着て参拝したことはお話ししましたか?

今回出雲大社を訪れるにあたって着た深い紫色の着物は、「ご縁スタイル」でレンタルしたものです。着物を着るのはこれが初めてではありませんが、おそらく今までで一番着心地が良かったです! これは、このお店の着付けスタッフの技術の高さを物語っています。

着物が乱れないように、歩くときは小さな歩幅でゆっくりと歩くことを心がけてください。

着物を着て神社を訪れることは特別な文化体験であるだけでなく、自然と歩みをゆるめ、景色をじっくり味わうことにもつながります。

出雲大社 着物レンタル ご縁スタイル(Goen Style)website

住所: 島根県出雲市大社町杵築南784-1(MAP
TEL: 0120-112-529
営業時間: 9:00~17:00
定休日: 月曜日

Vol.5 伝統的な着物で巡る出雲観光

さて、話を神社の境内散策と拝殿への参道に戻しましょう。

出雲大社は1952年に日本の国宝に指定されました。そこで目を引くのが、出雲大社を象徴する特徴のひとつ、正面に左右へと大きく渡された巨大なしめ縄です。

神楽殿に掛けられているしめ縄は、日本でも最大級のもので、最も太い部分の直径は約8メートルにも及び、6年ごとに新しい藁で作り替えられます。

これは、ここに祀られている主祭神・大国主大神、すなわち「縁結びの神」を象徴するものでもあります。


日本語ではこれを「縁結び(えんむすび)」と呼び、文字通り「結ばれた縁(運命)」という意味です。そのため出雲大社は、全国から良縁を願う参拝者が訪れる人気の場所になっています。

しかし大国主大神が司るのは恋愛関係だけではありません。仕事仲間や義理の家族など、あらゆる人間関係の良縁を願って参拝する人も多くいます。

もし出雲大社についてさらに深く知りたい場合は、「早朝参拝(そうちょうさんぱい)」と呼ばれる神社ツアーがおすすめです。追加料金で朝食付きプランを選ぶこともできます。開催は土曜・日曜のみで、事前予約が必要です。

この早朝参拝ツアーは、神社入口にある勢溜(せいだまり)鳥居から始まり、松並木の参道を進みながら、ガイドが神社の歴史や参拝作法について詳しく説明してくれます。




出雲大社にまつわるさまざまな興味深い話をガイドから聞くこともできます。英語でのツアーグループもあるため、詳しくは観光協会に問い合わせてみると良いでしょう。

参拝客が増える前の、静かな早朝の境内を歩くのはとても心地よく、ガイドのおかげで出雲大社について多くを学ぶことができました。(なお、土日でもツアーが開催されない日がありますので、予約の際は必ずスケジュールをご確認ください。)

出雲観光協会

公式サイト:website
住所: 島根県出雲市大社町杵築南784-1( MAP
TEL: 0853-53-2112
営業時間: 8:30~17:15
定休日: 月曜日
ツアー料金: 600円~1600円(※選択するツアープランにより異なります)

もし神様にお願いごとがあるなら、ここではこのように行います。

外国人でも、どの神道の神社でも歓迎され、自由に祈ることができますが、作法を知っておくとより良いでしょう。鳥居をくぐる前に軽く一礼し、参道の中央ではなく端を歩くことを心がけてください。

参道の真ん中や鳥居の中央は、人ではなく神様の通り道とされています。

本殿へ向かう途中には、水が張られた小さな屋根付きの手水舎(てみずや)があり、ここで身を清めてから参拝します。

手水(ちょうず)の作法を始める前に、まず手水舎の前で一礼します。その後、ひしゃくに水を汲み、まず左手に水をかけ、次に右手に水をかけます。
次に、ひしゃくを右手に持ち、左手に水を受けて口をすすぎます。このとき、ひしゃくから直接口をすすいではいけません。
最後に、ひしゃくを縦に持ち、残った水を柄の部分に流して柄を清めます。必要であれば、手や口をハンカチで拭いても構いません。
手水が終わったら、もう一度手水舎の前で一礼します。

神社に着いたら、いよいよ参拝の準備が整います。出雲大社での参拝作法は少し特別です。
まず、目の前の賽銭箱に軽くお金を入れます。金額は特に決まりはなく、500円玉を入れたからといって願いが叶いやすくなるわけではありません。多くの日本人は5円玉を使うと良縁に恵まれると信じています。これは「ご縁(ごえん)」が「縁(えん)」=人とのつながり、という言葉と同音だからです。

その後、深く二礼(腰を90度に曲げる)し、四拍手(左手をやや前に出して)を打ち、祈りを捧げた後、もう一度深く一礼します。四拍手を行うのは出雲大社だけで、他の神社では通常、二拍手だけです。参拝が終わったら、本殿の両脇にある授与所で、良縁成就、安産、学業成就、交通安全などのお守りを購入できます。お守りはだいたい500円~1000円程度で、信仰の有無に関わらず素敵なお土産になります。

ここで、神在月(かみありづき)について少し触れておきたいと思います。

神道の神話によると、晩秋になると日本全国の神々が出雲に集まり、来年の人々の運命や人間関係を決めると言われています。出雲ではこれを「神在月」と呼びます。

境内には、神々が毎年出雲に滞在するための宿舎として建てられた建物もあります。残念ながら、私たち人間が神々の宿舎の内部を見ることはできませんが、建物の外にはQRコード付きの案内板があり、スマートフォンを使えば英語・韓国語・中国語で情報を得ることができます。実際、この機能は多くの神社建築で利用可能ですが、現時点では提供されている情報は少し限られています。

出雲には、ある種の自然の力が宿っていると考えられていることをご存じでしょうか。

出雲大社が「神々の住まう場所」とされるのは、この地が特別なエネルギーや自然とのつながりを持つ「パワースポット」としての役割を果たしていることとも関係があるのかもしれません。本殿の裏手を歩くと、素戔嗚尊(すさのおのみこと)が祀られている小さな社「宗像社(そうがのやしろ)」があります。ここでは、特別なエネルギーがあるとされる岩肌に触れることができます。

出雲やその有名な大社の見どころは、境内だけに限りません。ここでは、周辺で訪れることのできる他のスポットについて少しご紹介します。

住宅街の中にひっそりと佇む小さな神社、「命主社(いのちぬしのやしろ)」もあります。まるで時が止まったかのような不思議な場所で、境内には樹齢1000年の大樹があります。この木がこれまでに見てきた光景を想像するだけで、胸がわくわくします。

そして、一日の終わりで少し疲れたら、夕方に近くの稲佐の浜へ足を運んでみてください。この海岸には、海に突き出た岩の上に神社があり、美しい夕日を眺めるのに人気のスポットとなっています。

最後に、出雲には素晴らしい自然温泉もあります。

そのひとつが「古の宿 桂雲(いにしえのやど けいうん)」で、ここでは浴衣を借りて、くつろぎながらお茶を楽しみ、温泉で疲れた体を癒すことができます。

もし宿泊する場合、客室は和と洋がほどよく融合しており、畳敷きの落ち着いた空間に柔らかいベッドが備えられているので、翌日の観光に向けてしっかり休むことができます。




古の宿 桂雲(いにしえのやど けいうん)

公式サイト:website
住所: 島根県出雲市大社町修理免本郷1443-1(MAP
TEL: 0853-53-8877

最後の印象
私たちの中には、神秘的なものに惹かれやすい人もいますよね。私が出雲大社を訪れた日は、まさに太陽と雨が戦っているような日でした。

もしかしたら、太陽の女神アマテラスが兄弟と喧嘩していたのかもしれませんね。日本の神々が関係していたかどうかは分かりませんが、最後には見事な二重の虹が現れ、通りの観光客やお店の人々も立ち止まって見とれていました。この光景は一生忘れられません。
アドバイスとまとめ
出雲大社とその周辺は、本州南西部を訪れるならぜひ行ってみたい神社です。神社を訪れる際のマナーを心がけ、この特別な場所にふさわしい時間と敬意を持って訪れてみてください。そうすれば、きっと神聖な何かに触れることができるかもしれません。