
出雲流庭園は、出雲地方で育まれてきた地域の宝です。未来に残すべき大切な出雲遺産だと信じています。 出雲空港に降り立つ飛行機の窓から見ると家々には必ずといって良いほど庭が造られています。無数の庭が点在する風景は、出雲地方の誇るべき大切なもので、他の地方では見られません。
かぞれ切れないほど造られた出雲流庭園が、今、危機に瀕しています。 人々のライフスタイルの急激な変化と庭の魅力と楽しみ方が失われていったのが、その原因だと思っています。
出雲流庭園は、寺院や武家の庭ではなく庶民の庭です。出雲の人々がコツコツと長い年月をかけて庭を造り続けてきた証だと思っています。 庭の中心には県木であるクロマツが美しく仕立てられています。庭の隅には大きな立石が、庭の両端には来待石灯籠も据えられています。枯山水様式の庭となっており、池などの水辺がないのも大きな特徴です。 同じようなデザインの庭を造り続けた出雲の人々の庭へ思いとは、何だったのでしょうか。そこには五穀豊穣、子孫繁栄、家内安全などの願いが秘められていると思っています。その謎を解き明かすことも大きな『出雲流庭園の魅力発見』の一つだと思っています。
出雲流庭園は出雲の人々が造り上げた個人の庭です。一人一人がその庭の価値と魅力を知り、守り育てていくことが重要なことはいうまでもありません。