出雲平野に点在する築地松は、四季を通じてまるで絵のように美しい景観を作っています。春から夏にかけては、緑の稲田の絨毯の中に、秋には黄金の穂波の中に、そして冬には真っ白い雪景色の中に、季節と共に移り変わる築地松の風景は、とても風情があります。
屋敷の西側と北側に植えられた黒松が、一定の高さに刈り整えられた姿には、単なる自然そのままではなく、人の手も加わった見事な造形美が感じられます。
築地松の起こりは定かではありませんが、郷村社会の成り立ちのころ、この地方の豪族が河川の洪水時に浸水を防ぐため、屋敷の土地の高さを数メートル高くしたうえ、屋敷周りに土居(築地)を築き、その土居を固めるため水に強い樹木や竹を植えたのが、築地松のはじまりと言われています。
